葛飾 北斎辞世の句
人魂で 行く気散じや 夏野原
人物情報
浮世絵師。幕府用達鏡師の子として江戸本所に生まれる。
90回を越える転居など奇行が多く、逸話も多い。
改号の癖があり、春朗、宗理、可候、北斎、画狂人など30以上の号を用いた。
1778年勝川春章の門に入り、美人画・役者絵が退廃の度を進める化政期以降、奇抜な発想や大胆な構図で風景画・花鳥画のジャンルに清新な画境を開拓して浮世絵版画を中興した。
終生画業の開発と変革に努め、和漢洋の各種画法に強い関心を示した。
風景版画に「富岳三十六景」「千絵の海」等のほか、「富岳百景」「北斎漫画」等の絵本類もあり、その画業は国際的にも高く評価される。
門下からは柳川重信、昇亭北寿ら異色の作家を輩出した。