栗林忠道辞世の句

国の為重き努を果し得で矢弾尽き果て散るぞ悲しき

AIによる解説

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彼の強い愛国心と最後まで戦い抜いた無念の心情を表現しています。この句について詳しく解説します。

「矢弾尽き果て」：矢も弾も尽き果て、戦う手段が全て無くなったという意味です。
「散るぞ悲しき」：「散る」はここでは戦死することを意味し、「悲しき」はその無念さや哀しみを表しています。戦う手段が尽き、命を散らすことへの悲しみが込められています。

栗林忠道の辞世の句は、彼の最後の戦いとその心情を非常に強く表現しています。

愛国心と責任感：
- 栗林は日本を守るために重い責務を背負い、全力で戦いました。しかし、その任務を完全に果たすことができなかった無念さが「果し得で」という表現に込められています。
戦い尽くした無念：
- 「矢弾尽き果て」という表現は、物理的な戦闘手段が尽き果てた状況を示しています。これにより、戦闘が継続不可能な状態となり、命を散らすしかなかったことへの悲しみが表されています。
悲しみと無念：
- 最後の「散るぞ悲しき」は、栗林の心情を端的に表現しています。彼は全力で戦ったにもかかわらず、任務を果たせずに命を散らさなければならない無念さと悲しみを感じています。

栗林忠道は第二次世界大戦中の日本の陸軍大将であり、硫黄島の戦いで日本軍を指揮しました。彼は硫黄島の守備隊を率いてアメリカ軍と戦い、最後まで抵抗を続けましたが、圧倒的な物量差と補給の途絶により最終的には敗北しました。この辞世の句は、その戦いの中での彼の心情を表しています。

栗林忠道の辞世の句「国の為重き努を果し得で矢弾尽き果て散るぞ悲しき」は、彼の深い愛国心と、最後まで戦い抜いたものの任務を果たせなかった無念さを強く表現しています。戦いの手段が尽き、命を散らさざるを得なかった状況に対する悲しみと悔しさが込められており、栗林の心情が痛切に伝わってくる名句です。

日本の陸軍軍人。最終階級は陸軍大将。位階勲等は従四位勲一等（旭日大綬章）陸士26期・陸大35期。
長野県埴科郡西条村（現：長野市松代町）出身。

第二次世界大戦（太平洋戦争/大東亜戦争）末期の硫黄島の戦いにおける、日本軍守備隊の最高指揮官（小笠原兵団長。小笠原方面陸海軍最高指揮官）であり、その戦闘指揮によって敵であったアメリカ軍から｢アメリカ人が戦争で直面した最も手ごわい敵の一人であった」と評された。