空海辞世の句
生のはじめに昏く生の終わりに冥し
人物情報
平安時代初期の僧。諡号は弘法大師(こうぼうだいし)。
真言宗の宗祖。俗名は佐伯 眞魚(さえき の まお)。
日本天台宗の宗祖である最澄と共に、日本仏教の大勢が、今日称される奈良仏教から平安仏教へと、転換していく流れの劈頭(へきとう)に位置し、中国より真言密教をもたらした。
能書家でもあり、嵯峨天皇、橘逸勢と共に三筆のひとりに数えられている。
仏教において、北伝仏教の大潮流である大乗仏教の中で、ヒンドゥー教の影響も取り込む形で誕生・発展した密教がシルクロードを経て中国に伝わった後、中国で伝授を受けた奥義や経典・曼荼羅などを、体系立てた形で日本に伝来させた人物でもある。